私の子どもが幼稚園年少の時の話です。子供が通っていた幼稚園では、希望者を対象として、サッカー教室、体操教室、工作教室などがありました。当時、年少だった私の子どもは、サッカー教室を見学した際、楽しそうとの印象を持ち参加したいと意思表示をしたので、サッカー教室に月謝を払って参加させました。サッカー教室の内容は、週一度の練習、および、不定期で市内の幼稚園児を対象としたサッカー大会に出場することでした。そのサッカー教室の監督兼コーチは幼稚園の園長先生だったのですが、園長先生の方針は他の幼稚園サッカーチームに勝てる強いチームを作ることだったのです。子供をサッカー教室に参加させる際はそういった方針は聞いてはいませんでしたが、通ってみて初めて分かる方針というのもあるだろうと一定の理解を示し、「勝てるチーム作り」という目的には特に保護者として異議は唱えませんでした。そして、子どもがサッカー教室にある一定期間、通させているうち、特定の運動能力のある子どもだけを力を入れて指導し、そうでない子供はないがしろにしている所があるという実態が分かってきました。実際にサッカー教室を見学に行きますと、運動能力は比較的低い我が子は蚊帳の外という状態です。子供にサッカー教室は楽しいかと聞くと、楽しくないと言います。そういったこともあり、私は子どもをサッカー教室に通わせることをやめさせました。すると、園長先生から、私の子どもはサッカーの能力が優れており、ここでサッカーを辞めさせるのはいかがなものかというお話しを頂戴しました。私がサッカー教室を見学した際は、明らかに能力のある子ども、能力のない子供にクラスを分断し、能力のない子供組には力を入れて指導をしていなかったという印象を私は受けていましたので、その園長先生の申し出に私はとても困惑しました。そして、サッカー教室に通っていて辞めた経験がある他の親御さんに相談をしました所、その親御さんも園長先生から同じ言葉を頂戴したとのことで、どうも園長先生はサッカー教室運営のための月謝が減ることを懸念してそのような言葉を辞める意志を申し出た保護者に伝えていたそうです。確かに、幼稚園の経営者である園長先生としては、サッカー教室の運営にあたり、ランニングコストの確保には腐心しなければならないことは理解できます。しかしながら、私は子供の将来を気遣い責任を負う立場にあります。自分の子どもが教育上の好ましい指導を受けていなければ、それに対して適正な判断を親としてしなければなりません。結果として、園長先生とは親としての立場とサッカー教室運営側の立場で意見がぶつかり合い、お互い納得しないまま喧嘩別れの状態となりました。少なからずともそういったやり取りを子供も見ており、私の子どもは言葉には出しませんでしたが、決して快くは思っていなかったと思います。そのことが親としてはとても残念です。そのことでわだかまりを持ったまま私の子どもは幼稚園を卒業しましたので、この件はお互いに遺恨を残し解決せず終わってしまったと思います。幼稚園に限らないかもしれませんが、教師などの教育者は一人ひとりの子どもと一対一で真摯に向き合ってくれない場合があり、特に義務教育ではない幼稚園などでは経営者としての立場でのみ、保護者にものを言ってくる場合があります。そうした時、きちんと自分の子どもにとって、何がベストなのかを考えることが親としての責務だと考えます。幼稚園のお子さんを持つ親御さんに対して私がしたいアドバイスは、義務教育ではない幼稚園だからこそ、親は自分の子どもにとってあるべき姿は何かということを見極める毅然とした態度を持って幼稚園と向き合って欲しいということです。